神奈川県連合より「社会民主党」第17号


はじめに

 今年は今だかつて経験したことのないような、記録的大雨にさんざん痛めつけられたおかしな夏でしたが、ここに来て急に涼しくなり夏があっというまに去ってしまいそうな雰囲気です。
 私の住んでいるここは、本当に日本でしょうか。というよりこんな太古の地球のような土地が地球上に存在したのでしょうか。
 歴史的に天変地異と人の心や政治状況にはどんな相関関係があるのでしょうか。調べてみたくなってきます。
 今号ではサッカー日本代表監督についても考えてみました。

セウォル号と靖国神社

 セウォル号事件と靖国神社の、私の中での相関関係について、以前からずっと気になっていたのですが、話題としては旬をとっくに過ぎた今頃になってようやく考えがまとまりました。聞いてください。
 日本国憲法は信教の自由を謳っていますから自分の肉親や先祖が靖国神社に眠っていると信じてそこに参拝するのは自由です。しかし同時に政教分離も謳っていますからキリスト教、仏教、神道、イスラム教、また明治以降作り上げられた国家神道などに国の名前で参拝したりなにかを奉納したりすることはできません。安倍首相の靖国参拝が問題になる一つの理由です。
 それではもう一つの理由は何か。もちろんA級戦犯が祀られている神社に参拝するという部分です。なぜA級戦犯が祀られていては困るのでしょう。
 東条英機という陸軍大将がいました。彼は「戦いに勝利し、戦場を生き抜いて胸を張って祖国に帰れ」ではなく、「生きて祖国の土を踏むな。死んで靖国に帰ってこい」と言って国民を戦地に送り出しました。多くの国民がその命令通り、戦地で戦死し再び祖国の土を踏むことができませんでした。
 そう言った側の東条英機本人は終戦時、おめおめと生きて祖国の土を踏んでいました。そして自決することもないままに捕まって、A級戦犯として絞首刑になりました。
 東条英機だけではなくA級戦犯は国民に「死ね」と言った側の人間たちでした。その彼等が靖国神社に祀られているのです。
 さて、ここでセウォル号の事件です。仮に韓国国民がセウォル号で亡くなった人たちを祀り、二度と同様な事故が起こらないように祈念したとします。その記念碑に船会社の会長で自殺したと報道された、ユ・ビョンオン会長の名前も記載されたら遺族の人たちはどう感じるでしょうか。碑の前で素直に頭を下げることができるでしょうか。
 遺族の一部が「ユ・ビョンオン氏は事故で死んだわけではない。ここに名前を記載するのはおかしいのではないか」と主張したとします。それに対し「それが自殺だろうと殺人だろうと、会長は事故がなかったら死ぬことはなかった。だから事故の犠牲者だ。また、会長は常に利用者と会社のことを真剣に考えていた」という返事が返って来ました。
人間ですからこの返事で自分を納得させようとする人もいるでしょう。もちろん到底納得することができない人もいるでしょう。
 今の靖国神社を取り巻く論争を単純化すると、まさにこんな状況にあるのではないでしょうか。

日本サッカー新監督

 サッカー日本代表の新監督にアギーレ氏が就任しました。
 私はサッカーについては全くの素人ですから偉そうなことは言えませんが、日本代表監督は必ずしも外国人に限る必要はないのではないかと思います。
 ワールドカップの野球版とも言える過去3回のWBCで日本は金、金、銅とメダルを獲得していますが、本国アメリカとは全く別の進化を遂げた日本の野球が勝利の原動力になりました。もちろん監督は3回とも日本人です。
 日本人が外国の文化や技術を取り入れ、それを独自に進化させて世界をリードする存在になることはスポーツ以外の分野でも日常的に見ることができます。
 スポーツで言えば、例えばバレーボールなどはかつて日本のお家芸と言われていましたが、Aクイック、Bクイック、時間差、一人時間差など多彩な技を編み出して体力に勝る外国勢をけむに巻きました。
 山下跳びに始まった日本体操が月面宙返りを生みだして世界を仰天させたのも同様です。
 ロンドン五輪の陸上男子100m×4リレーでは、黄色人種という人種的な不利を克服して銅メダルを獲りました。きめの細かいフォームの改良とバトンリレーの技術の向上がメダル獲得の原動力となりました。短距離走をバトンリレーの技術でカバーするなどある意味で邪道と言われても反論できないような部分もありますが、逆にそこにこそ日本らしさが表れたということもできます。
 サッカーで外国人に監督を任せることは例えばこの陸上男子100m×4リレーの監督にカールルイス氏を招聘するようなものなのではないかと思うのです。カールルイス氏はもちろん超一流のアスリートでしたが、日本にメダルをもたらすことはできないでしょう。
 同様にアギーレ氏がどんなに優秀な指導者であったとしても、日本人に南米の個人技を期待することはできないでしょうし、日本人の個性を生かした技の開発や戦術の展開を生みだすことも難しく思えます。
 日本の監督と選手が額を寄せ合って画期的で独創的な技や作戦を創造し、南米やヨーロッパのチームをきりきり舞いさせたらさぞかし痛快だろうと思うのですが、いかがでしょうか。

悪口を言う人言わない人

 日本のマスコミは近年劣化が激しく、新聞などは5大紙すべてが政府の御用新聞に堕してしまっていますが、中でも産経新聞の新聞の体をなさないめちゃくちゃさには怒りを通り越して悲しみさえ感じてしまいます。
 先日は『近年の異常気象、集中豪雨は、原発を止めて火力発電に頼るようになったことでCO2が増加したことが原因である』という記事が載ったそうですが、この記事を読んでなるほどと納得する人はいるのでしょうか。これを信じる人は『原発で発電した電気は放射能を帯びているから電線に近付くのは危険だ』と言っても信じるでしょう。
 産経新聞は韓国、中国と朝日新聞が大嫌いらしく、紙面はそれらに対する悪口で埋め尽くされています。
 他国に対する執拗な悪口は、すべての社民党員や文明国の大多数の人たちにとって蛮行に見えますが、どこの国にもナショナリストはいますし、歪んだナショナリズムだと思えば分からないでもありません。ヘイトスピーチなど行き過ぎがない限り信教の自由は憲法でも保障されていることですし。かなり恥ずかしいですが。
 私はむしろ朝日新聞に対する悪口の方により大きな違和感を持ってしまいます。朝日新聞は同業者であり、ライバル社でもあります。ライバルにここまで罵詈雑言を浴びせる行為は日本人の感覚になじみません。日本人に限らずこれを恥と見るのは世界共通なのではないでしょうか。
トヨタが日産を悪く言い、稀勢の里が白鵬をぼろくそに言うようなものです。
 世間にはときおり、特定個人の悪口を周囲に言いふらす人が見られます。もともと人の悪口を聞くのが大好きな人もいますから、そういう悪口を聞いてくれる人ももちろんいるでしょうが、基本的には悪口を言う人は周囲から軽蔑されることでしょう。ましてや悪口を言われている側が悪口を返さず沈黙していればなおさらです。
 私は朝日新聞による産経新聞の悪口を聞いたことがありません。産経新聞の悪口に反論したり悪口で返したりすれば、朝日新聞も同じ最低レベルの新聞もどきと思われてしまうので、敢えて反論は控えているのかもしれませんが、普通の日本人は悪口を言わない側に信頼を寄せるものだと思います。
 産経新聞がここにきてさらに朝日新聞への悪口をエスカレートさせている理由は従軍慰安婦問題で朝日新聞が過去の記事に誤りがあったことを認めたからだ、という人もいるかもしれませんが、それは違います。それ以前から産経による朝日の悪口は日常的にあったからです。
 また、ついでに言えば産経新聞は嘘を訂正することもありません。

沖縄のジュゴンCちゃんの物語

 社民党員ではありませんが、社民党を応援して下さる方から辺野古のジュゴンの生態がとてもよくわかるパンフレットを送っていただきました。以下の画像です。
 紙でプリントアウトするには画像をクリックしてください。向こう側にPDFの画像データが置いてあります。

9月15日

 9月15日は国内のすべての原子力発電所が止まってちょうど1年の記念日です。
 1年という時間には大きな意味があります。
 すなわち、日本の四季を通じての電力需要に原発なしでも応じることが可能なことがちょうど1年で証明されるからです。
 原子力発電所がすべて停止しているからと言って、日本中の原子炉がすべて止まったわけではありません。社民党神奈川県連合内部では常識になっていますが、横須賀に原子力空母ジョージワシントンが停泊しているからです。
 この空母に横須賀から出て行っていただければその時初めて、日本からすべての原子の火が消えたということができます。
 しかしその前にとりあえず一年間原子力発電なしで乗り切れたことを祝いましょう。

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編集後記

 2014年ももうすぐ三分の二が終わってしまいます。ついこのあいだ田植えが終わった田んぼには今や稲穂が出ています。年をとると一年が早くなります。
 パソコンやスマートフォン、ゲームやロボットなど科学技術は加速度的に進歩して追いつくことが困難になって来ましたが、人の心はそれにもまして荒廃し続けているようにも感じられます。こちらもすべてがスピードアップしています。
 一方、前号でも書いたように若者たちの中に知的で創造的な文化も芽生えつつあるようですが、こちらは一転、ゆっくりと一つ一つ時間をかけて丁寧に積み上げてゆく努力が必要になります。
 長生きして、是非素晴らしい未来を目にしたいものです。

 MM名     : 社会民主党神奈川県連合 ‐憲法堅持・脱原発‐
 発行者 : 社会民主党神奈川県連合 
発行者Webサイト: http://www.sdpkanagawa.com/
 発行者アドレス : hykw4a@mail5.alpha-net.ne.jp

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